プチ断食、減食ダイエットの効果

ダイエット 食事

以前の記事『食事制限ダイエットの落とし穴とは』では
短期間で痩せようと何日間も僅かな食事だけで過ごすような「極端な食事制限に頼ったダイエット」は、たとえ一時的に痩せることができたとしても体脂肪を落とすのみならず筋肉量も落ち、結果として基礎代謝量も落ちてしまうため決しておすすめはできない旨をお伝えしました。

今回は、中年太りの防止や解消を含めた老化防止(アンチエイジング)や体質改善、健康維持などに効果が期待できる「無理なく続けられるダイエット」について書いてみたいと思います。

 

1. プチ断食や減食ダイエットとその効果

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医療関係者など様々な人々がそれぞれ違った方法を提唱しています。

例えば

●1週間に1回、1日3食の食事のうち2食または3食を野菜ジュースに置き換えてみる。

●1週間に1回、1日3食の食事のうち2食を抜く。抜いた2食の時には水分(カロリーやカフェインを含まないもの)のみ摂る。

●普段から食事の際は腹八分目あるいは腹七分目にする。

など様々なものがありプチ断食減食ダイエットなどと呼んでいるようです。

 

個人差もありますのでどういった方法が良いかという議論ではなく、ここでは申し上げたいのは、このように「無理なく続けられるダイエット」であれば冒頭の「極端な食事制限に頼ったダイエット」とは違って以下のような効果が期待できるという事です。

脂肪が燃焼する
エネルギー源である食べ物が入ってこないと脂肪や肝臓に蓄積されているグリコーゲンをエネルギーとして利用するようになるため、脂肪の燃焼が進み中年太りの防止や解消が期待できます。


排泄力が向上する
便秘は腸が多量の食べ物を処理しきれず動きが悪くなった状態です。

腸を一定期間休ませることによって腸本来の働きを取り戻し排泄力を高めます。
また腸が元気に働きだすと栄養の吸収力も高まります。

結果、吸収力と排泄力の双方が高まれば血液の循環も良くなります。


自己治癒力が向上する
消化活動に使っていたエネルギーが節約でき、その分が組織の再生活動に使われる
ため体質改善や自己治癒力を高めます。


気持ちが前向きになる
腸内環境が整うと、神経伝達物質であるセロトニンの分泌が十分に行なわれます。

その結果ストレスを軽減し精神が安定され気持ちが前向きになります。


但し、
体脂肪率が低く非常に痩せている人や病人、高齢のお年寄り、妊娠中、生理中、閉経前の女性、育ち盛りの子供などはこういったプチ断食や減食ダイエットでも行ってはいけない人や注意を要する人もいますので必ず医師や専門家に事前に相談してから行うようにして下さい。

 

2. プチ断食や減食ダイエットによって長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が活性化

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まだ詳しいことが解明されたわけではないそうですが、私たちの体には長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)というものが存在するそうです。

しかし、それはいつも無条件に働いてくれるわけではなく一定の空腹感を感じて初めて働いてくれる(活性化する)そうで、空腹感を感じてお腹が「グーグー」鳴ることが目安だそうです。

私たちの体は「カロリーが減って栄養分が足りないから危険だ」と感じると細胞が劣化して老化するのを防ごうと活性化し若返りをはかろうとするので病気の抑制にもつながるという事です。

もちろん細胞の老化は中年太りの原因になります。

 

3. 過去の歴史からダイエットについて考える

世界中で様々な昔からの断食やダイエット法が行われています。

私が考えるポイントは『今日まで継承されてきた』ことと『空腹を感じる』の2点です。

その方法や程度の差は様々ですが、無理のある『極端な食事制限』であれば今日まで継承されることは決してなかったでしょう。

人体に有益な方法であるからこそ『今日まで継承されてきた』のでしょう。

また、必要以上に食べ過ぎを戒め、『空腹感を感じる』事が大切だとする考えは現代の考えとも共通します。

 

私たちが今日、無理なく続けられる効果的なダイエット法を考える一助として、以下にいくつかの例をみてみたいと思います。

イスラム教

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名前はご存知の方も多いと思いますがイスラム教の国々では年に1回約1か月間「ラマダン」という断食を行う期間があります。

日の出から日の入りまで食事をとってはいけない、水さえも飲んではいけないといったものでイスラム教徒の義務とされています。

但し、日が沈んで次の日の出までは自由に食べたり飲んだりできます。

現在まで約1400年間もイスラム教の教えとして継承されてきました。

日が沈めば何でも食べたり飲んだりできる(ここで極端に無理のないように調節しているのでしょうね)ので総カロリー量としてはカロリー制限になっているのかどうなのか詳しいことはわかりませんが、

もしこの断食の習慣が体に悪いものであれば約1400年間もの長い間継承され続いてくることはなかったでしょう。

現代人のように1日3食たっぷり食べて運動量は少なく常に満腹感に浸っているのではなく、定期的に空腹を感じるのが体に良いということが垣間見えるのではないでしょうか。

 

キリスト教

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キリスト教のいくつかの宗派において、復活祭(イースター)前の準備期間を「四旬節」と呼びます。

イエスが荒れ野で40日間断食をしたことに由来していて、それにならってこの年に1回の40日の間(日曜日は省かれるので実際には40数日間)の断食という習慣が生まれました。

そこには、大斎、小斎と呼ばれるものがあり

大斎
1日に1回だけの十分な食事とそのほかに2度わずかな食事をとることができる。

小斎
肉類を食べないこと。

とされており、

期間中に

大斎及び小斎を守る日が2回

小斎を守る日が祭日を除く毎金曜日

とされています。

四旬節」は紀元4世紀から始まったとされておりやはり今日まで継承されています。

イスラム教のラマダンと比べるとかなりゆるやなプチ断食ですが、やはりここでも「空腹を感じる」ことの大切さが継承されているということではないでしょうか。

 

貝原益軒(1630年-1714年)

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江戸時代の本草学者であり儒学者。
(本草学とは中国古来の主として植物を対象とした薬を研究する学問)

代表的な著作のうちのひとつは実体験に基づきながら83歳の時、完成させた健康(養生)の指南書「養生訓」です。

はっきりしたことはわかっていませんが江戸時代の平均寿命は30~40歳くらいではなかったかといわれている中、益軒は当時としては超長寿の84歳まで長生きしました。


「養生訓」には現代の医学にも通じる点がたくさんあるそうです。

例えば、その記述には
小食であれば脾胃の中にゆとりができて元気が巡り、食物が消化しやすくなるので、飲食した物が身体の養分となる。多食して満腹すると元気の巡る道を塞ぎ、隙間もなくなって消化しない。脾胃に滞って元気の道を塞ぎ、循環せずに病となる。』

といったものや

『朝食がまだ十分に消化しないうちは、昼食をとってはならない。点心(茶うけの菓子)などを食べてはいけない。昼食がまだ消化していなければ夕食を食べてはならない。前夜の夕食がまだとどこおっていれば、朝食をぬくのがよい。もし、前の食事が消化していなくても、次の食事をとりたいときは、量を半分に減らし、酒や肉は絶つべきである。およそ、食べすぎ、食あたりを治すには、飲み食いしないのに勝る方法はない。(絶食するのがいちばんよい。)絶食すれば軽い食あたりなら薬を用いなくても治る。養生の道を知らない人は、食がとどこおっている病気にも早めに食事をすすめるから、病が重くなってしまう。』

といったものがありここにもまた今日にも通じる「空腹を感じる」事の大切さがうかがえます。

 

4. まとめ

短期間で痩せようと何日間も僅かな食事だけで過ごすような「極端な食事制限のダイエット」ではなくプチ断食や減食ダイエットなどのゆっくりと「無理なく続けられるダイエット」をする事が大切です。

また空腹感を感じてお腹が「グーグー」鳴ることによって長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が活性化し、細胞が劣化して老化するのを防ごうと働くので中年太りの防止や解消をはじめとするアンチエイジングや病気の抑制が期待できます。