-
中年太り 原因と解消法の根幹はコレだ !!
こんなお悩みはありませんか?
√ 同窓会に行ったら、自分の「おじさん度」「おばさん度」が他人よりひどく何だか恥ずかしい思いがして落ち込んでしまった。
√ 健康診断で糖尿病、高血圧症、動脈硬化、心臓病などの生活習慣病の疑いがあると言われこれからが心配で不安だ。
√ 特に目立って太っているわけではないがお腹だけポッコリしていて鏡を見ては溜息ばかりついている。
√ 何年か前のお気に入りの服を久しぶりに着ようと取り出してみたら太ってしまって着れなかった。
√ 肌ツヤが悪くハリもないので実際の年齢よりいつもかなり老けて見られる。
√ 家事や買い物で少し動いただけなのに息が上がったり、足が重たく感じるようになった。
√ 周りから自己管理のできない人と思われていそうで自分に自信が持てない。
これらは中年太りでお悩みの方々からよく聞くものです。
このページでは中年太りって、結局原因は何なの?
どこまでいったら問題ありなの?
どうやって防止・解消すればいいの?
といった事を取り上げています。
1. なぜ中年太りしやすくなるのか?- 原因
1-1 中年太りの仕組み
一般的に人は中年といわれる40歳前後から代謝が急激に下がります。
基礎代謝とは呼吸をしたり、体温を保ったり、心臓を動かしたりと言った生命を維持していくために最低限必要な消費エネルギー、つまり目を開けて横になって何もしない状態で必要な消費エネルギーのことで、その量を基礎代謝量と言います。
また基礎代謝量の低下は老化が原因です。
中年太りの仕組み 老化
基礎代謝のエネルギーは筋肉や臓器で作られるのですが、臓器の大きさは加齢に伴ってそれほど変化しないと考えられますので基礎代謝量の低下に大きな影響を及ぼさないといえます。
それゆえ筋肉の量の影響が最も大きく、筋肉の量の多い人は基礎代謝量が多く、筋肉の量の少ない人は基礎代謝量も少ないことに注目してください。
中年といわれる40歳ごろから、老化によって基礎代謝が低下すると体内でエネルギーが消化しきれず(総摂取エネルギーの量が総消費エネルギーの量を上回る状態)筋肉が体脂肪と呼ばれる脂肪に置き換わって太りやすい体になります。
(ここに若いころの肥満と中年太りとの根本的な違いがあります)
すなわち 老化により基礎代謝量が低下する→総摂取エネルギー量が総消費エネルギー量を上回る→体内でエネルギーが消化しきれない→筋肉が体脂肪に置き換わる という訳です。
これが中年太りの仕組みなのです。
偏った食事、運動不足、ストレス、睡眠不足、冷え、便秘などは基礎代謝量の低下に更に拍車をかける原因となっています。
2.あなたは中年太りの度合いと危険性を理解していますか?
2-1 体脂肪
体脂肪は皮下にたまる「皮下脂肪」と内臓の周りにたまる「内臓脂肪」の二つに分けられます。
皮下脂肪型肥満は全身にぽっちゃりと脂肪がつくタイプで、内臓脂肪型肥満はお腹の周囲にだけ脂肪がつくタイプです。
特に生活習慣病の原因となりやすいのは内臓脂肪型肥満です。
我が国においてはお腹周りが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上あると内臓脂肪型肥満と見なされています。
2-2 生活習慣病
内臓脂肪型肥満(お腹周りが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上)の人でかつ 血糖値、血圧、血清脂質のうち二つ以上が基準値を超える状態(下記表)を「メタボリックシンドローム」(通称メタボ)と呼んで おり、特にガン、脳卒中、糖尿病、高血圧症、高脂血症、動脈硬化、心臓病などの生活習慣病が引き起こされやすくなっている状態です。
内臓脂肪型肥満 (お腹周りが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上) |
+
血糖値 | 空腹時高血糖 ≧ 110mg/dL |
血圧 | 収縮期(最大)血圧 ≧ 130mmHg かつ / または 拡張期(最小)血圧 ≧ 85mmHg |
血清脂質 | 中性脂肪 ≧ 150mg/dL かつ / または HDL コレステロール< 40mg/dL |
一方、お腹周りが男性85センチ以内、女性90センチ以内で体重も標準の範囲内でも40歳ぐらいから体脂肪率が高い人(隠れ肥満)が増えてきます。
こういった人はたとえ外見から分かりにくくても 体内では生活習慣病が引き起こされやすい状態となっている為、特に注意が必要なのです。
男性 体脂肪率
痩せ | 標準(-) | 標準(+) | 軽肥満 | 肥満 | |
18~39歳 | ~10% | 11~16% | 17~21% | 22~26% | 27%~ |
40~59歳 | ~11% | 12~17% | 18~22% | 23~27% | 28%~ |
60歳~ | ~13% | 14~19% | 20~24% | 25~29% | 30%~ |
女性 体脂肪率
痩せ | 標準(-) | 標準(+) | 軽肥満 | 肥満 | |
18~39歳 | ~20% | 21~27% | 28~34% | 35~39% | 40%~ |
40~59歳 | ~21% | 22~28% | 29~35% | 36~40% | 41%~ |
60歳~ | ~22% | 23~29% | 30~36% | 37~41% | 42%~ |
㈱タニタがWHOと日本肥満学会の肥満判定に基づき、DXA法(二重X線吸収法)によって作成した体脂肪率判定表より
3.老化を防いで中年太りしにくい体を作ろう
ここまで中年太りは基礎代謝が低下した老化現象の一種だと述べました。
すなわち老化を防止する事は中年太りの防止・解消につながるのです。
しかし老化には加齢にしたがって防ぎきれないものと基礎代謝力などを上げる努力によって防止したり遅らせたりすることができる以下のようなものがあります。
3-1「活性酸素」を抑える
活性酸素は酸素を用いてエネルギーが作り出される際に発生するものですが、体内の有害物質や細菌・ウイルスなどを撃退し体内の酵素の働きを促進する効果もあります。
しかしながら問題となるのは増えすぎた活性酸素で老化の最大の原因だと言われています。
そしてその結果起こりうるものの一つが中年太りです。
増えすぎた活性酸素は体内の脂質などを酸化させいわば鉄が錆びるように細胞や器官を錆びつかせて老化させてしまいます。 (いわゆる「体のサビ」です)
しかし体もその防衛機能として活性酸素を毒性の低い物質に変えて消去する消去酵素を持っています。
ところがこの消去酵素も40歳前後を境として減っていきます 。
そこで活性酸素を消去してくれる消化酵素を食事で補ってやる必要があるわけです 。
その方法をご紹介しましょう。
まず一つ目は、 亜鉛、銅、マンガンなどのミネラルの摂取です。 銅、マンガンは一般的な食生活で不足することはないのですが 亜鉛は不足しがちです。 亜鉛は牡蠣やレバー、納豆に含まれています。
二つ目は 抗酸化物質を含む次のような食材を積極的に摂取することです。
ビタミンC パセリ、ブロッコリー、赤ピーマン、レモン、みかん、キウイ、小松菜など
ビタミンE アーモンド、ピーナッツ、ゴマ油、うなぎ、いわし、大豆、ほうれん草、かぼちゃなど
ベーターカロテン モロヘイヤ、かぼちゃ、にんじん、ほうれん草など
ポリフェノール 緑茶、紅茶、ココア、赤ワイン、ブルーベリー、りんご、バナナ、春菊、大豆、玉ねぎ、ゴマ、バナナなど
3-2「 糖化」を抑える
「糖化」は血糖値が上がり血液中にあふれた糖(血糖)が体内のタンパク質にくっついた時にタンパク質が変質して起こります。
するとたんぱく質の働きが悪くなって老化し体の機能低下へと繋がりエネルギー消費が滞りがちになります。 (糖化の際、AGE(糖化最終生成物)という老化促進物質が生み出されます)
わかりやすい例を挙げるとホットケーキを作る際、砂糖と小麦粉(糖質)に卵(タンパク質)を加えて焼いた時、こんがりとこげ色が付きますが、このこげ色ができるのも「糖化」で、似たような事が体内でも起っているという事なのです。(いわゆる「体のコゲ」です)
その結果、余分な脂肪が溜まり中年太りしやすい体へとつながっていきます。
もちろん動脈硬化、うつ、手足の冷え、肌のハリがなくなるなどといった症状の原因ともなりえます。
またさらに血糖値の急激な上昇が繰り返されれば糖化が進みます。
生きている以上糖化をゼロにすることはできませんが以下のような食事などの生活習慣を見直すことで過激な糖化が起こりにくい体内環境を作ることができます。
3-2-1 ゆっくりよく噛んで食べる
食事を始めて20分ほど経つと血糖値が上がって脳の満腹中枢に刺激が伝わります。
すなわち 20分も経たないうちに早食いしてしまうと満腹感を覚える前につい食べ過ぎてしまい必要以上のカロリーを摂取することになるのです。
このようによく噛んでゆっくり食べないと、いきなりたくさんの食べ物が体内に入り 結果、糖が短時間で吸収されるため血糖値が急激に上昇します。
するとインスリンが大量に分泌され体脂肪がたまっていくのです。
3-2-2 グリセミックインデックスの低い食品を摂る
グリセミックインデックス(GI値)の高い食品は控えめにする
GI値(グリセミックインデックス)とは食後の血糖値の上昇を示す指数です。
その食材が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを測ったものでブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として相対的に表されています。
GI値の高い食材ほど血糖値を急激に上げて肥満や糖化を招きます。 GI値の高い食品を食べてはいけないという事ではなく、できるだけ量を控えるようにしましょう。
例を挙げると 精白されているもの(白米、うどん、パンなど)や菓子類のGI値は高く玄米や緑黄色野菜、果物はGI値の低い食材です。 特に血糖値を急激に上げるこの精白されているものには注意したいものです。
食品100gあたり ブドウ糖を100とした場合の血糖上昇率
(全国健康保険協会より引用)
3-2-3 まず野菜から先に食べる
食事の際、野菜から食べると野菜の食物繊維が糖の吸収スピードを抑えるので、血糖値の急上昇を防いでくれます。
まず食物繊維の多い野菜、次にたんぱく質を含む肉・魚類、そして主食のごはんやパンといった炭水化物の順で食べるのが基本です。
(但し糖質の多いかぼちゃや芋類あるいは素材に関わらず砂糖を使用した料理は後回し)
糖化を抑制する効果のあるとされている野菜としては、
・糖質が体内でエネルギーに代わるのを助けてくれる ビタミンB1を含んだ 落花生、ひらたけ、グリンピース、にんにく、モロヘイヤ、ブロッコリー、パセリなど (ビタミンB1は玄米の糠(ぬか)の部分にも豊富です)
・タンパク質とアミノ酸の代謝に関わっている ビタミンB6を含んだ ニンニク、赤ピーマン、モロヘイヤ、パセリ、ブロッコリー、落花生など糖の代謝を助ける働きのある α-リポ酸を含んだ ほうれん草、トマト、ブロッコリーなど
が挙げられます。
関連記事
3-3 ストレスを抑える
ストレスもまた老化の一因で中年太りの原因となります。
精神的なストレスを受けるとそれを緩和しようとしてストレスホルモンが分泌されます。
ところが一方、ストレスホルモンは血糖値を上げる働きがあります。
すると体は血糖値を下げるためにインスリンを分泌させるのですが、この時血液中に増えた糖質を脂肪に変えます 。
一時的なストレスなら良いのですが、もしストレス状態が長く続くと余分な脂肪が蓄積され太っていくのです。
関連記事 →ストレスを解消してくれる「涙」とは?
4.中年太り防止と解消のダイエット
繰り返しますが中年太りは基礎代謝が低下した老化現象の一種です。
老化による中年太り防止と解消のダイエットの具体的な方法のうちいくつかをご紹介します。
4-1 食事
ここでは私たちが日常避けて通ることができないものである食事(食材)を抜粋してご紹介します。
日常避けて通ることができないという事はそれだけ摂取する機会が多いという事ですのでそこにダイエット効果の高い食事(食材)を使うとより効率的なダイエットができるということになります。
4-1-1 玄米
精製された白米はGI値が高く糖質による血糖値の上昇で体内の「糖化」が懸念されます(上述)。
しかし日本人の主食はお米。お米を全く食べないという訳にはいきません。
そこで白米を玄米に置き換えてみてはいかがでしょう。
もともとお米はもみ殻、ぬか層、胚芽、胚乳からなります。
精製された白米は胚乳だけが残った状態ですが、玄米はもみ殻だけを取り除いたもので他の成分は残っており白米よりも断然、栄養価が高いのです。
白米はこれらの栄養素を取り除いてしまっているので土に蒔いても芽が出ませんが、玄米は芽が出ます。
玄米の中には命が宿っているともいえるのです。
漢字で米に白と書いて「粕(カス)」となるのには考えさせられるものがありますね。
もちろん玄米も糖質を含んでいますので食べ過ぎには注意を要しますが、血糖値の上昇が抑えられ、玄米は白米よりもビタミンB1は5倍、ビタミンEは7倍、食物繊維は6倍も含み中年太りのダイエットとしておすすめの食事です。
ビタミンB1は糖質を効率よくエネルギーに変換するのに不可欠な栄養素です。もしビタミンB1が不足して糖質がエネルギーとして使われないと体脂肪となって残ってしまいます。
ビタミンEの抗酸化作用の働きによって(上述)老化を抑制して中年太りを防止する効果が期待できます。
GI値が低く食物繊維を含んでいるので糖の吸収スピードを抑え血糖値の急上昇を防いで余分な脂肪が溜まるのを防いでくれます。
但し、玄米は白米と比べると硬く消化が悪いので特によく噛んでゆっくり食べ十分唾液を出して消化を助けてやる等の注意が必要です。
しかし一方でこのことは自然と噛む回数が増え満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防止するというダイエット効果もあります。
関連記事
4-1-2 油 -脂質-
脂質は糖質、タンパク質と並んで体の三大栄養素の一つです。
生きていくために絶対不可欠な栄養素でエネルギー源として体を動かしたりホルモンの材料として体の維持に欠かせないものです。
さらに脂質は私たちの体を構成する約60兆個もの細胞一つ一つの細胞膜の主な成分なのです。
特に脳は約70%が脂質でできています。
オメガ3でダイエット!!
これら全身の細胞を活性化させ代謝を上げて老化を防止する効果を発揮し中年太りの予防や改善のダイエットにおすすめなのがオメガ3脂肪酸を多く含むサチャインチオイル(別名:インカインチオイル、グリーンナッツオイル)、アマニ油、えごま油、くるみ油、シソ油、青魚の油などです。
オメガ3の効果のひとつは
血管内に十分オメガ3があると血管が柔らかくなり全身に血液が行き届くというものですが、このことからも全身の細胞の活性化というのがわかりますね。
またオメガ3は生活習慣病、肌荒れ、 糖尿病 、動脈硬化、アレルギー 、うつなどの予防や改善にも効果を促します。
一方、ごま油、米油、大豆油・コーン油・紅花油、サラダ油などのオメガ6脂肪酸を多く含んだ油も体には必要です。(サラダ油はいくつかの油の総称)
オメガ3とオメガ6は体内で合成することができず食べ物から摂取しなければなりません。
このような油を「必須脂肪酸」といいます。
オメガ3が柔軟な細胞膜を作るために働くのならオメガ6は堅牢な細胞膜を作って外敵の侵入を防ぐために働くといった正反対のイメージで捉えることができます。
しかし オメガ6の過剰摂取で細胞膜が堅牢になりすぎると細胞と細胞の情報の伝達や栄養素のやり取りがうまくいかなくなったり炎症が進んで細胞が傷ついたり血管が詰まったりしてしまいます。 (オメガ6の過剰摂取は脳卒中、心臓病、ガン、アレルギー、うつ病などの原因になると言われています)
それゆえそれらの正反対の作用を持つオメガ3の摂取が必要となってくるのです。
どちらが良くてどちらが悪いというものではなく双方がバランスをうまく保つことによって老化を防いで健康な細胞が保たれるのです。
しかし現在の日本の一般的な食生活においてはオメガ3が圧倒的に不足しており、逆にオメガ6は菓子、パン、マヨネーズ、カップ麺、総菜など加工食品やファストフードに含まれている「隠れ油」からの摂取や魚離れなどの要因で過剰摂取となっています。
やや極端かもしれませんが現状のオメガ3とオメガ6の摂取割合は1:10や1:20という見方もあるようです。
オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは1対4とも1対3とも言われます。
しかし最近では更にオメガ6の摂取量を下げて1対1くらいにまでするほうが良いと提唱する栄養学者も増えてきたようです。
ここでひとつの興味深い話をご紹介したいと思います。
青魚の油にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)というオメガ3の脂肪酸を含んでいます。
北極圏の氷雪地帯で昔ながらの生活をするイヌイット族は野菜をほとんど摂らず、アザラシの生肉などを主食としていますが、心筋梗塞の発生が大変低いそうです。
これは青魚を主食とするアザラシのその肉にEPAやDHAが含まれており血流が良くなったためと考えられているのです。
熱に弱く酸化しやすい
オメガ3とオメガ6はどちらも熱によって酸化しやすい油です。
加熱する場合には比較的熱に強く酸化しにくいオメガ9脂肪酸を多く含む油を使用するほうがよいです。
オメガ9の代表であるオレイン酸を多く含む油にはオリーブオイル 、菜種油、アボカドオイル、椿油などがあり強い抗酸化作用や血液をサラサラにする効果もあると言われています。
有害物質
トランス脂肪酸 製造過程で人工的に作り出した自然界には存在しない不自然で有害な脂肪酸です。
それゆえアリがたかることもカビが生えることもありません。 (一部、天然のトランス脂肪酸もありますが問題となるのは人工的なものです)
不自然あるため代謝に時間がかかったり場合によっては代謝すらされることなく脂肪となって体内に蓄積されます。
このため肥満をはじめ糖尿病、ガン、動脈硬化、心臓病、アレルギー性疾患、うつ病、認知症などあらゆる病気を引き起こすリスクが高まります。
現在日本では食品中のトランス脂肪酸について、表示の義務や含有量に関する基準値はありません。
それゆえ食品の原材料表示に「トランス脂肪酸」とは間違っても書かれていません。
しかし、サラダ油(オメガ6)、加工食品、スナック菓子などに「マーガリン」「ショートニング」「ファットスプレッド」「食用精製加工油脂」「加工油脂」「植物油脂」「植物性油脂」などという原材料表示があればトランス脂肪酸が含まれているであろうと考えられます。
関連記事→サラダ油は危険性だらけ‼
4-2 運動
中年太りのダイエットとしておすすめの運動は
●有酸素運動
●筋力トレーニング
●ストレッチ
です。
4-2-1 有酸素運動
有酸素運動は、酸素を使って脂肪を燃焼させる比較的長時間無理なく続けられる軽い運動(やや負荷がかかる程度の運動)で体の酸化を止める効用もあります。
例)ウォーキング、ジョギング、自転車、縄跳びなど。
有酸素運動で脂肪が燃焼する行程は以下の通りです。
1)まず血液中のブドウ糖が使われ、
2)その後、筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲン(ブドウ糖が繋がったもの)をエネルギー源として使い、
3)次に脂肪が燃焼する。
この為 有酸素運動では20分以上連続して運動しないと脂肪が燃焼しないといったことが言われてきましたが、近年では1日に30分の運動を1回行なっても10分の運動を3回行なっても減量効果に差のないことが認められています。
関連記事
最も代表的なのはウォーキングですが中年太り防止・解消のウォーキングでは、「やや負荷がかかり、ややきつい」けれども笑顔が保てる程度、少し歩幅を広げた早歩きで 「10分程度を1日3回、週4日、合計2時間」程度で十分と言われます。(但し、個人差がありますので特に運動能力が低下している人は注意が必要です)
通勤時に一つ手前の駅で降りたり、日中の買い物などにうまく取り入れたりして継続する事が重要です。
但し有酸素運動でも「ゼーゼー」「ヒーヒー」といって肩で呼吸をするほど激しいものは無酸素運動に近くなって効果も低減してしまう上に体内の活性酸素を増やし健康な細胞を酸化させてかえって老化を促進するので注意が必要です。
4-2-2 筋力トレーニング
筋肉は自動車のパーツに例えるとエンジンに相当します。
筋肉トレーニングによって筋肉の量が増えればエンジンの排気量が増えたのと同じことです。
これは筋肉の量が増えれば基礎代謝量が増える事を意味します。
(もちろん筋肉の量は運動だけではなく食事や睡眠などとも大きく関係しています)
また
1日に消費される総エネルギー消費量 =基礎代謝量(約70%) + 身体活動量(約20%) + 食事誘発性熱産生(約10%) |
となっています。 (「身体活動量」とは運動及び家事などの日常生活活動により発生するエネルギーで「食事誘発性熱産生」とは食後の消化・吸収などに消費されるエネルギーです)
つまり1日に消費される総エネルギー消費量のうち比率の高い「基礎代謝量」を高めることが老化を防止して太らない体をつくるためのエネルギー消費には最も効果的だといえるのです。
但し中年太りのダイエット運動としての筋力トレーニングは軽いものをいいます。
過度な筋力トレーニングは体内の活性酸素を増やし健康な細胞を酸化させてかえって老化を促進するので注意が必要です。
「足」、「腕」、「お尻」の3つの筋力トレーニングを1セットとして1日1~3セットを週5~7回行って下さい。 各自筋力が違いますので、無理をせず痛みのない範囲で筋肉に疲れを感じる程度までを目安にゆっくりと息を止めないで行って下さい。
動画をご参考にしてみて下さい(YouTubeより引用)
但し、現在どこか特定の箇所に痛みがあったり無理に力をかけすぎたりすると、怪我や事故につながる恐れもありますので十分注意して行って下さい(以下動画すべて同様)。
画像上でクリックするとYouTubeに切り替わります
画像上でクリックするとYouTubeに切り替わります
4-2-3 ストレッチ
ゆったりとしたストレッチの効果のひとつに副交感神経を優位にしストレスを解消させてリラクゼーション効果をもたらす働きがあります。
同時にホルモンバランスの改善や疲労回復も期待できます。
ストレスが老化の一因で中年太りの原因となりえることは上記でも述べた通りです。
ストレッチする際にはゆっくりと深い呼吸をしながら痛みを感じず気持ちが良い程度に伸ばすよう意識してください。
いきなり痛いところまで伸ばすとかえって筋が固まってしまいます。
ウオーキング前は下肢、デスクワーク後は下肢や腰、風呂上がりには腹・背・首といったように場面場面で伸ばす箇所を決め、できるだけ全身をくまなく伸ばすのが理想的です。
動画をご参考にしてみて下さい(YouTubeより引用)
画像上でクリックするとYouTubeに切り替わります
画像上でクリックするとYouTubeに切り替わります
関連記事
4-3 睡眠
中年太りのダイエットでは睡眠も大変重要です。
正しい睡眠によって体が「痩せモード」に入っていきます
4-3-1 成長ホルモン
子供の成長を促す成長ホルモンは年齢とともに分泌量は低下しますが大人でも分泌されています。
新陳代謝の促進、脳の機能回復、免疫力のアップなどといった役割のある 成長ホルモンが不足すると中年太り、お肌のツヤが悪くなる、疲れがとれないなどの老化がすすみやすくなります。
ではどうすれば成長ホルモンがよく分泌されるのでしょうか?
そのカギとなるのは睡眠です。
というのも成長ホルモンが分泌されるのは主に睡眠中だからです。
それゆえ良質な睡眠が成長ホルモンの分泌には欠かせないのです。
良質な睡眠を得るためのヒント
●朝起きてすぐに太陽の光を浴びる(曇りや雨の日でも太陽の光を浴びた事になる)
●我々の体は朝、太陽の光を浴びてから14~16時間で誘眠ホルモンであるメラトニンが増え始め次第に眠気を催します。 そこで明日の朝「何時に起きよう」と決めるのではなく明日の夜「何時に寝よう」と決めた上、メラトニンの分泌が始まってから十分に分泌されるまでの時間も考慮に入れて、寝ようと決めた時間から15~17時間前に起きるようにしてみましょう。 例) 明日の夜11時に寝ようと決めたら朝6~8時の間に起きる
●但し成長ホルモンが最も活発に分泌される為には夜10時ごろ~午前2時ごろまでに深い眠りについている事。 そのためには「体内時計」が狂わさないように決まった時間に寝て、起きること。
●就寝前に湯船に浸かりましょう。 就寝1時間前までに約38~40度のぬるめのお湯に最低でも10分間ゆっくり浸かるのがおすすめです。 副交感神経が優位になってストレスを緩和してくれます。
湯船に浸かってあたたまった後は体の表面から熱を放射しますが、この時「深部体温」といって内蔵の体温が下がって深い眠りにつきやすくなります。
通常でも入眠時には深部体温は下がろうとしますが、このように湯船に浸かるなどによって、より急速に深部体温が下がる方が眠りにつきやすく深い眠りにもつながるのです。
但し、42度以上の熱すぎるお湯に長時間浸かるのは体に過剰な負担がかかってしまいます。
またそれだけでなく交感神経(活発な活動時に働く神経)が刺激されてかえって目が覚めてしばらくは眠れなくなってしまう恐れもありますの注意が必要です。
関連記事