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    サラダ油は危険性だらけ!! 肥満の落とし穴

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私たち日本人の食生活にはオメガ6脂肪酸を多く含む油が溢れかえり過剰摂取となっています。 その代表が安価な「サラダ油」です。

 

トンカツや天ぷらなど食事の調理に使う油だけでなく加工食品などの中に使われているいわゆる「隠れ油」としても「サラダ油」は多く使われています。

 

サラダ油は中年太りをはじめ、さまざまな悪影響を体にもたらす原因となる危険性が指摘されています。

1. サラダ油ってどんな油?

サラダ油ってどんな油?

1924年、日清製油(現・日清オイリオグループ)が「日清サラダ油」という名称で日本独自の食用油を販売したのがサラダ油のはじまりだそうです。

 

当時、欧米ではオイルに塩、こしょう、お酢などを加えドレッシングのようにして生野菜にかけて食べる習慣があったのですが日本にはまだそういった習慣はなかったそうです。

 

そこで日清製油が生野菜のサラダにかけておいしく食べられる食用油を開発し『サラダ油』と名付け売り出したのです。

 

サラダ油は日本独自の高度に精製された植物油で日本農林規格(JAS)に以下のようなことが定められています。

●原材料は以下のもの   ほとんどオメガ6を多く含む(一部オメガ9の方が多い)

大豆

菜種

サフラワー(紅花)

ぶどう

ひまわり

とうもろこし

綿実

ごま

 

●0℃の温度で5時間30分以上清澄(凝固や白濁の無いこと)であること。

 

●日本農林規格(JAS)の認定工場で製造されたものであること。

 

 

2. サラダ油の危険性

サラダ油の危険性

2-1. 油は本来生もの

バターを室温で放置しておくと腐ってしまうように油は室温で腐るのが自然です。

 

本来、油は生ものなのです。

 

しかし家庭によくある高度に精製されたサラダ油は、開栓してから何か月置きっぱなしにしていても変色したり嫌な臭いを放つようなこともありません。

もちろんカビが生えたりアリがたかるようなこともありません。

 

また本来ならば油は生ものなので、たとえ開栓前のお店の棚に並んでいる状態であっても、その容器は光や空気を通しにくい缶や着色した遮光瓶を使う方が酸化しにくいのは明らかですが、実際にはプラスチック製の透明か半透明の容器に入っていることがほとんどです。

 

それでもサラダ油は黒ずむこともなくきれいな色を保っています

 

これらは一体なぜなのでしょうか?

 

2-2. 腐らない死んだ油

それは、製造の過程で腐敗しない成分に変えられているからです。

 

 サラダ油の多くは製造の段階で「溶剤抽出法」といって「ヘキサン」などのほとんどガソリンのような石油系の溶剤を添加します。 そしてミキサーにかけて材料から根こそぎ油分を溶かし出してから高温で溶剤を気化させ油分だけを残すのです。

 

この時、気化させるとはいえ溶剤が僅かに残ってしまう可能性が指摘されています。

 

 好ましくないニオイ成分を取り除き食用に適した風味とするため脱臭するのですが、この工程において高温で処理します。この時トランス脂肪酸が生成されます。

自然界に存在しない不自然な構造をしたトランス脂肪酸は体内ではなかなか代謝できず、内臓脂肪として蓄積されてしまい肥満をはじめ老化、ガン、心臓病、糖尿病などの原因ともなります。

 

 こうして長期保存できるようにもともと含まれていたビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどの栄養素をすべて排除した灯油のような純粋な油が精製されます。

これらこそ非常に不健康な「腐らない油」の正体であり、もはや「死んだ油」とも言えるかもしれません。

 

●また多くの家庭では、天ぷら、唐揚げ、コロッケなどの揚げ物をした後の使用済みのサラダ油を、濾し網の付いたオイルポットを使って不純物を取り除き再利用しています。

しかし、一度熱を通した油は酸化してしまい「過酸化脂質」という私たちの体を老化させる物質を生成しますので、肥満の原因ともなります。

なおかつ調理の際、加熱した油も微量ですがトランス脂肪酸を生成します。

ただでさえ非常に不健康な「腐らない油」であるのに、再利用で酸化した油を摂ることは体内の細胞に大きなダメージを与えているのです。

 

 

3. オメガ3とオメガ6の油

オメガ6

1) オメガ3を積極的に摂りオメガ6を極力減らすように努めましょう。

現在の日本の一般的な食生活においてはオメガ3が圧倒的に不足しており、逆にオメガ6は菓子、パン、マヨネーズ、カップ麺、総菜など加工食品やファストフードに含まれている「隠れ油」からの摂取や魚離れなどの要因で過剰摂取となっています。

 

オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは1対4とも1対3とも言われます。

しかし最近では更にオメガ6の摂取量を下げて1対1くらいにまでするほうが良いと提唱する栄養学者も増えてきたようです。

(やや極端かもしれませんが現状のオメガ3とオメガ6の摂取割合は1:10や1:20とも言われています)

 

2) 上記のようにオメガ3とオメガ6のバランスは大切ですが、オメガ6を多く含む油を摂ること自体は体にとって必要な事です。

(オメガ3とオメガ6はいずれも体内では作れず体外から摂る必要のある必須脂肪酸

 

安価なサラダ油ではなく多少値段は高くても、溶剤を使用せずに昔ながらの単純に圧力をかけて低温で油分を搾りだす「コールドプレス製法(低温圧搾)」で製造されたオメガ6を摂りましょう。製造過程でトランス脂肪酸が生成されず栄養も豊富です。

 

3) 熱を加えた油は酸化しやすいので、容器から出したものはできるだけ1回で使い切る

 

4) 保管中も光に当たったり空気に触れたりしているうちに徐々に酸化していくので、できるだけ短期間で使い切ることができる量だけが入ったものを購入する。

 

5) 加熱する場合には酸化しにくいラード、バター、ココナッツオイルなどの常温で固体の(ものが多い)飽和脂肪酸、または常温で液体の不飽和脂肪酸についてはオメガ3やオメガ6(サラダ油)に比べ熱に強く酸化しにくいオメガ9を多く含むオリーブオイルなどがおすすめです。

 

 

4. まとめ

油の摂取の仕方と細胞の老化にともなう中年太り

オメガ6を多く含む油を摂ること自体は体にとって必要な事ですが、現代の一般的な食生活においてはオメガ6は過剰摂取となっています。

 

またオメガ6のなかでも安価なサラダ油は体に悪影響を及ぼすものが多いのが実情です。

 

油の摂取の仕方は、細胞の老化にともなう中年太りとも大いに関連しています。

 

食事によるダイエットの一環としても、より安全に油を摂るための知識を身につけておきましょう。

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